IPAnalyzerは、イメージングプレート(IP)や CCD / CMOS フラットパネル検出器で記録した Debye–Scherrer リングパターンを、高精度な1次元 2θ–強度プロファイルに変換する、無料・オープンソースのソフトウェアです。標準物質のリングから測定ジオメトリ(カメラ長・波長・検出器傾斜・ピクセル形状)を校正できます。X線・電子・中性子に対応し、PDIndexer とシームレスに連携します。

ダウンロード&インストール
GitHub の 最新リリース から入手できます。
- 通常は IPAnalyzerSetup.msi をダウンロード&実行してインストールしてください。初回起動時のみ .NET Desktop Runtime 10 のインストールが促される場合があります。
- msiインストール不可の場合は IPAnalyzer-…-portable.zip を解凍して IPAnalyzer.exe を実行してください。
- SmartScreen の警告時:「詳細情報」→「実行」を選択。
このソフトでできること
- 画像を1次元プロファイルに変換する
回折画像を 2θ(または d値・距離)–強度プロファイルへ変換します。同心円積分・放射(方位/ケーキ)積分・展開像に対応しています。 - サブピクセル精度で積分する
各ピクセルの強度を積分ステップとの交差面積で分配します。検出器の傾斜や平行四辺形のピクセルも正しく扱えるため、ステップ間隔を任意に細かく設定できます。 - ジオメトリを校正する
標準物質のリングから波長・カメラ長・ピクセルサイズ・歪み・傾斜を精密化します。幾何校正に加え、不完全なリングにも強い力ずく校正も選べます。 - 多様な検出器フォーマットを読む
Fuji BAS・Rigaku R-AXIS・Bruker・Rayonix・MAR・Perkin Elmer・ADSC ほか、HDF5・NeXus・dm3/dm4・TIFF などにも対応しています。 - 画像を整える
ビーム中心の自動検出、単結晶スポットの検出・マスク、手動マスク、ビームストップマスク、周方向ブラー、リングの重畳描画ができます。 - 処理を自動化する
フォルダを監視して新着画像を自動処理できます(自動コントラスト→中心検出→スポットマスク→プロファイル取得→マクロ)。Python 構文のマクロにも対応しています。
典型的な使い方
- 回折画像を読み込みます(多くの検出器フォーマットに対応)。
- ビーム中心を検出し、標準物質のリングでジオメトリを校正します。
- 1次元プロファイルに変換し、クリップボード経由で PDIndexer へ送って解析します。
主要機能
ジオメトリ校正
標準物質の回折リングから、波長・カメラ長・ピクセル・傾斜(φ, τ)を精密化します。勾配法が収束しにくいデータには力ずく探索が有効です。

自動処理(Auto Procedure)
フォルダを監視し、届いた画像を一連の手順で自動処理します。連続測定のリアルタイム処理に向いています。

マクロ
Python 構文のマクロで、バッチ変換・方位分割・マスク・形式変換などの反復作業を自動化できます。

姉妹アプリ PDIndexer との連携
変換した1次元プロファイルは、クリップボード経由で PDIndexer に直接送れます。画像の取得から相同定・ピーク解析・格子精密化までを続けて行えます。
こんな方に
粉末回折の二次元画像を1次元化して解析する研究者の方に、2005年から使っていただいています。
詳しい使い方
各画面の説明や校正手順、マクロ例はオンラインマニュアルにまとめています。