PDIndexerは、実験室/放射光 X線や中性子飛行時間(TOF)測定で得た1次元粉末回折パターンを解析する、無料・オープンソースのソフトウェアです。プロファイルの表示から、結晶構造から計算した回折線の重ね合わせ、ピークフィットによる格子定数の精密化、標準物質の状態方程式からの圧力推定までを、ひとつの画面で行えます。高圧科学・粉末X線回折・放射光/中性子結晶学の研究に役立ちます。

ダウンロード&インストール
GitHub の 最新リリース から入手できます。
- 通常は PDIndexerSetup.msi をダウンロード&実行してインストールしてください。初回起動時のみ .NET Desktop Runtime 10 のインストールが促される場合があります。
- msiインストール不可の場合は PDIndexer-…-portable.zip を解凍して PDIndexer.exe を実行してください。
- SmartScreen の警告時:「詳細情報」→「実行」を選択。
このソフトでできること
- プロファイルの表示と比較
複数の1次元回折プロファイルを1つの画面に重ねて表示できます。横軸は 2θ・d値・q を切り替えられ、csv・ras・nxs・chi など多くのファイル形式に対応しています。 - 相の同定
既知結晶の回折線(位置と相対強度)を計算し、観測プロファイルに重ねて相を同定できます。内蔵の結晶データベースや CIF / AMCSD ファイルを利用できます。 - ピークフィットと格子精密化
回折ピークを pseudo-Voigt 系関数でフィットし、ピーク位置から最小二乗で格子定数を精密化します。Cell Finder が候補の格子定数を探索します。 - 状態方程式からの圧力推定
標準物質(NaCl・Au・Pt・MgO など)の格子体積から、状態方程式を使って圧力や温度を推定します。ダイヤモンドアンビルセルやマルチアンビルでのその場実験に役立ちます。 - 逐次解析
連続して測定した一連のプロファイルをまとめて処理し、格子定数・FWHM・強度・圧力などの変化を追跡できます。結果は CSV で出力できます。 - マクロによる自動化
Python 構文(IronPython)のマクロで、読み込みから解析・出力までの反復作業を自動化できます。
典型的な使い方
- プロファイルを読み込みます(多くの形式に対応。姉妹アプリ IPAnalyzer からクリップボード経由で受け取ることもできます)。
- 既知結晶を重ねて相を同定し、ピークをフィットします。
- 格子定数の精密化や圧力推定を行い、連続データは逐次解析して CSV に出力します。
主要機能
結晶パラメータと回折線
既知結晶の回折線の位置と相対強度を計算し、観測プロファイルに重ねて相同定に使います。CIF / AMCSD の入出力に対応しています。

ピークフィッティングと格子精密化
回折ピークの位置・半値全幅・強度を pseudo-Voigt 系関数でフィットし、格子定数を最小二乗で精密化します。

状態方程式(圧力推定)
標準物質の格子体積から、内蔵の状態方程式を使って圧力や温度を推定します。高圧その場回折実験に便利です。

逐次解析
一連のプロファイルにわたる格子定数や圧力、強度などの変化を追跡し、CSV に書き出します。

姉妹アプリ IPAnalyzer との連携
2次元回折画像を1次元プロファイルに変換する IPAnalyzer と組み合わせると、画像の取得から相同定・格子精密化までをひとつの流れで行えます。プロファイルはクリップボード経由で直接受け渡せます。
こんな方に
高圧科学・粉末X線回折・放射光/中性子結晶学に取り組む研究者の方に、2005年から長く使っていただいています。
詳しい使い方
各画面の説明や解析例、マクロ関数のリファレンスはオンラインマニュアルにまとめています。