結晶学を学習するうえで点群や空間群を理解したいのだけれど群論でつまづいてしまう、という学生さんを多く見かけます。群論は抽象的で、だからこそ応用範囲が広いのですが、とっつきにくい感は否めません。結晶学の観点から群論を解説した優れた日本語の教科書1もたくさんありますが、ここでは具体例を多く挙げながら私なりの簡単な解説をしたいと思います。記述に間違いがありましたら遠慮なくご指摘ください。


  1. 例えば「結晶群」 (数学探検・共立講座) 河野俊丈著 共立出版、「物質科学を学ぶ人の空間群練習帳」北条博彦著 コロナ社 など ↩︎